2013年5月27日月曜日

副産物ばかり/片仮名の物名書き


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 9 月 22 日(土)晴れ

 次から次へと太陽を東から西へと送っていては駄目じゃないか(もちろん、ぼくが自分でそんなことをしているのではないが)。
 萩原朔太郎について調べるつもりで、図書館のカードをくったが、それらしいものは全然なく、副産物で満足することになった。吉川英治作『新平家物語』だ。
 よく知っているつもりの大和デパートの中でも、存外、知らないところがある。例えば、休憩所(室)はどこにあるか、「七輪」はどこで売っているか、などなど。
 石川線の終点である白菊町付近に多い会社へ、その副産物(きょうは、そんなもので我慢してばかりいなければならないようだ)を貰いに行く。リヤカーにぼくの身長と同じくらいの高さまで積み上げて、そろそろと引いて帰る。

 172490, 172490, 172490, …。(「宝くじの番号かい? それとも彼氏の電話番号かい?」なんて聞いていたけど)——ラジオ民衆学校。今晩は、それよりもまだまだ多くの数字を書いた。が、自分で見て、全然見事だと思わない。自分で自分の字が「みにくい」と思ったときくらい、気のいらだつことはない。付録(副産物の同類だ)として、Funny と将棋に興じる。


Sam: 1951 年 9 月 23 日(日)晴れ

 ゴゼンチュウハ、昨日と同じような仕事に片仮名を加えてした。片仮名の間違いやすいこと。コとユ、スとマとア…、よく似たものが並んでいる。自分で書いたものでなくて、自分の知らない物の名を書くのだから、困難は大であった。
(注 1)

 最初から Jack の家へ行けばよかった。英語のしりとりの方は、もう少しはっきりした規則が欲しいと思った。
引用時の注
  1. 前日とこの日と、Sam は何らかの内職的なアルバイトをしたのだろう。

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