2013年5月11日土曜日

雨! 雨!…/体育館で「講和条約締結に関して」の話


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 9 月 9 日(日)雨

 雨! 雨! 雨! 雨! 雨! 何だかほっとしたような気がする。が、寂しい。なにもすることがない。夏時間から抜けきれないで、ちぐはぐな感じである。
 Ted と Jack がやっていることを真似て、五つの問題を作り[そのうちの一題は、宇都宮書店で Ted と一緒に見た、A=B、両辺に A をかけて A2=AB、両辺から B2 を引いて A2−B2=AB−B2、因数分解して (A+B)(A−B)=B(A−B)、両辺を (A−B) で割って…として 2=1 が導かれる矛盾を説明せよというもの]雨の中を傘をさしてとぼとぼと歩き、Funny のところへ行った。しかし、彼はいなかった——。
 夜になって、思い出したように英単語を辞書でくり始める。

Sam: 1951 年 9 月 10 日(月)晴れ

 保体はきょうから『運動競技の解説』の九六ページにある球技をする。きょうは、基礎練習の一つとして脚を鍛えるため、地図を描いて示す必要があるほどのコースを走る。ぼくのグループにも、四人ばかり落伍者が出た。ぼくは辛うじてあとからついて行った。前の生徒と10 m ほど差をあけられて走っていたとき、専売公社の正門のところで遊んでいた小さな男の子が、「兄ちゃん頑張れ!」といってくれた。それは、確かに励ましの言葉になった。ぼくのすぐ後ろに走っていた一人をぐんぐん離し、10 m の差も何のその、またたくまに三人ばかり追い越した。
 H 時はバレーボールをすることになっていたが、第一体育館で「講和条約締結に関して」の話があることになったため、ホームの行事は出来なくなった。

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