2013年5月28日火曜日

夫婦競走で年増と走る


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 9 月 24 日(月)曇り[つづき]

 ぼくが最初に賞品を獲得したのは障害物競走だった。勇敢に俵をくぐったために勝てたのだ。紫中のときはこれで失敗した経験がある。
 なんだって? 馬鹿! そんなものに出場出来るものか。頼まれても、拝まれても知らん! 班対抗煙草リレーだなんて、止めとけ、止めとけ。
 パン食い競走は、糸の方を歯で切るんだってさ。そして糸ごと、先にパンをくっつけたまま走ればよいんだとさ。
 二人三脚で三等になってシャモジを貰った。
 まわれーみぎ! なかばーひだりむけーひだり! 闇の世界で考えてするのだからどうなるか分らない。確かに正面に対して直角に左へ向いているはずだと思っていたのに、45° 違っていますといわれて、オミットされた。
 午後からは、ちとややこしい競走があった。まず「夫婦競走」。男は左回り、女は右回りに走って、途中でカードを拾う。スタートラインの反対側の辺りで、お互いに番号を呼び合って、同番号のもの同士が手をつないで左回りに走り、ゴールに入る。ゴールでもう一度カードを受け取り、三数の和が偶数ならよく、奇数ならば離縁となる。ぼくが、「同じ二数の和は偶数だから、結局ゴールで貰うカードによって決まるわけで、それは不合理ではないか」と質したが、そのままやることになった。ぼくは年増の人と手をつないで走らなければならなかったが、ゴールで受け取ったカードが 1 だったので、三位でゴールインしたにも関わらず離縁となって、むなしく終わった。つまらない。[つづく]

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