2013年5月1日水曜日

映画『北西への道』/ラジオが故障


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 8 月 31 日(金)晴れ

 保健体育は体育史というのをする。さっそく宿題が出た。「スパルタとアテネの体育教育の傾向」という題である。来週のきょうまでにレポートにして出さなければならない。

 一目散にでもないが、家へ帰るとすぐ大和劇場へ行く。『純愛の誓』は昨日で終り、きょうから『北西への道』(注 1)である。特別興行なので、二十円支払わなければならなかった。
 館内で Lotus に会った。そんなに大した会話は出来なかった。彼は来る一斉テストに最も関心があるらしかった。『リーダーズ・ダイジェスト』を開いて読んでいた。
 『北西への道』のストーリーそのものはさほどでもないが、その底を流れる悲壮な決意と人間性は、見る者に深い感動を与えずにはおかない。
引用時の注
  1. 原題 "Northwest Passage"。1940年に製作・公開されたアメリカ映画。フレンチ・インディアン戦争を背景としたケネス・ロバーツの同名小説に基づく。監督はキング・ヴィダー、主演はスペンサー・トレイシー。(『ウィキペディア』の記述を参照した。)

1951 年 9 月 1 日(土)雨

 ふと素晴らしいことを思いつくのだが、すぐ消えてしまってもう二度と思い出せないということがよくある。——

 ラジオがどこか故障らしい。放送がよく入らない。せっかくの土曜日なのに残念である。どうにかして直さなければならない。

0 件のコメント:

コメントを投稿