2013年2月19日火曜日

校内水泳大会の日


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 7 月 13 日(金)曇り

 Ted のところへ行ったら、いうべきことと、相談すべきことが、少なくとも一つずつある。いうべきこと:ぼくは十五日の午前に墓参に行くだろう。相談すべきこと:Ted と(二人だけでなくてもよい)植物採取(Ted もしなければならないのだろう)に行きたい。次は伝達事項:来る十六日から十日間、タイプライティングの講習を受けることになったから、その期間の五時以後は家にいない。また、一日をつぶす計画をしないように望む。受講場所はわが校の 18 教室である。速記の講習も受けたいが、これは確定していない。もし受けるとすれば、七月二十三日から十日間、時間は午前中だったと思う。

 きょうも手ぶらで学校へ行く。水泳大会があることになっている。朝のホーム時の出席を取っているとき、「タイプライティング・クラブの部員は朝のホーム後、十八番教室に集合して下さい。重要な話がありますから」という放送がある(「重要な…」は、どの放送でもお決まりである)。急いで行ってみると、二、三人しか集まっていない。ようやく五、六人集まったところで、クラブ責任者の NKMT 君から夏休み中の講習について話がある。その内容は先に記した通り。
 水泳大会を見に行こうとすると、10 ホームのところで、Funny がホームメートと将棋(もちろん、駒は紙の即製品)をしている。こりゃぁ面白い!と思い、ふらっと将棋盤に近づいて、応援弁士の一人に加わった。「第四コース! 高木くーん! 十三ホーム!」などというアナウンスを耳にしながら、 9 × 9 の盤に見入る。形勢は逆転・再逆転して、Funny の投了と相成る。
 Funny が図書館から借りていた本を返すのについて行ったあと、タイプの練習に熱中した。Funny はきょう初めて、ぼくがこれをやっているのを知って、少しばかり驚いていた。途中、一度だけ水泳大会の様子を見に行った。「ただいまより耐水競技を行いまーす。最初は七ホーム KTGW 君!」七ヵ月前までは Ted と同じホームだった KNJ 君だよ。彼は三十五米泳いだ。この競技の最高記録は五十米、最低記録は十七米(29 ホームの生徒!)。もう一つ、二十五米背泳を見た。これには二人しか参加しなかった。もし、ぼくが加わっていたら、三着になれたわけだ。寒そうで気の毒だった。水泳大会は正午まえに終了。

 新聞部では、十六、七の両日にわたって、粟ケ崎でキャンプを催すそうだ。持参品は、毛布一枚、ロープ十米以上、飯ごう一個、スプーン一個、米四合、砂糖または塩一合、など。費用は三十円で済むが、この持参品は大変だ。Ted はキャンプの経験があるかい。ぼくは、いまだかつて一度もない。出来ることなら参加したいが、これは断念した方がよさそうだ。

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