2013年4月26日金曜日

ホームルームの雰囲気


高校(1 年生)時代の交換日記から

Ted: 1951 年 8 月 28 日(火)晴れ(つづき)

 H の時間には、HR 委員として、まったく困った。二学期の HH の計画を立てなければならなかったが、誰も発言しない
(注 1)。時間の終りにやっと四人が発言した。OBT 君が、「ホームの中でまだ皆が打ち解け合っていないから、HH には何かホームの団結に役立つことを」と、当たり前のことをいった。Craw 先生は感心して聞いておられる。SMM 君が、「討論会をしたら」と。Yotch が、「このホームの雰囲気を変えなければならない」ことを生徒議会議員独特の口調で。選挙管理委員の TKM 君が、「しゃべらない人が多いので、ぼくたちも何だかしゃべりにくくなります」などと、「変えなければならない雰囲気」を説明。なかなか、やりにくい。予定を立てるために、十一日までに企画委員会を持つことになる。

 厄介な結果ばかりを作って帰宅すると、Sam と Jun から来ていた葉書が朗らかな気持をもたらしてくれた。Jack が、大下の打率が .356 と書いてある夕刊の記事を見るために、わざわざ寄って行く。中谷は打数不足となり、ベストテンから姿を消している。
 Jack の打率を下げるために、難問を掻き集めなければならない(これは解析のこと)。ぼくはきょう、昨日の低い打率をわずかに上回る成績しか記録出来なくて、平均すると、きょう一回だけぼくの出題に挑戦した Jack の打率より低い。しかし、ペナントレースは長いから大丈夫だ。
 無理方程式を習ったら,次の答を求めてみ給え。
 (7−4√3)x2+(2−√3)x=2
次の二つの式の因数分解は、もう少し出来る分解をしなかったので、半分減点された。
 (n−1)n(n+1)(n+2)/4 − n(n+1)
 a4+b4

 福島県の(と TAK 先生が昨日いわれたとき、Jack はぼくの顔を見たそうだが
(注 2)、それを聞いても、何のことだかすぐには気づかなかった)福島高校から転校して来た少年と、国語甲・乙の他、図画の時間も一緒になった。WJ という名だそうだ。長身でがっしりした体格だが、性格は温和なようだ。教科書が異なるので大変だ。甲用には三省堂*のを持っていた。ぼくも小学校を二度転校して、少なからず困った。性格の変化までも生じた(といっても、根本的な変化ではないが(注 3))。
Sam による欄外注記
 * ぼくのところへ来たら、それで間に合うのだがね。


引用時の注
  1. いまこれを読むと、なぜ計画の腹案をもって臨まなかったのかと思うのだが。
  2. Jack は、福島生まれの Minnie のことをぼくが連想しただろうと思ったのである。
  3. 話し言葉の相違(七尾の方言から大連の標準語へ、そして金沢の方言へという環境変化)のため、二度とも転校先の児童たちが初めのうち早口で話しているように聞こえたことが、私が無口になったことに関係していたかと思う。

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