2013年4月27日土曜日

四次元世界にいるような


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 8 月 29 日(水)曇りのち雨

 社会の時間が始まる前である。二階の窓からプールをながめている。真下の水面に雲が映って、泉が湧き出るように、ゆらゆら動いている。静かで寂しい。四次元の世界にいるような、永久的で、そして無限な——。
 このプールで、三限目の保健体育のとき、泳いだ。きょうは大勢である。わずか 50 m ぐらいしか泳げないぼくは、どうしても悲しくなる。

 ホームルーム研究資料はどうにか書き上げたが、まだまだ雑だ。Ted にうんと訂正して貰わなければならない。どうしても、きょう中にと思うが、六限まで授業があり、ちょうど雨になって来た。小降りのうちに帰宅したが、この雨では Ted のところへ行けるやら——。(注 1)
引用時の注
  1. ここまで書いたあと、Sam は私のところへ来たのである。そのあとで書いた同日付けの日記が、交換したもう一冊のノートにある。

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