2013年4月26日金曜日

解析の問題に没頭して…


高校(1 年生)時代の交換日記から

Ted: 1951 年 8 月 28 日(火)晴れ(つづき)

 自己が一つのことに打ち向っている間に、外に変化が起こり、目の両脇を覆っていたものがハラリと落ちた瞬間に、外部の変化とそれに無関係あるいは無関心だった自己を比べて、驚くことがある。そういうときに経験する夢のような気持も、ぼくはきょう経験した。昼食後の休み時間に編集室で Jack と解析をしていて、鐘が鳴ってから、道具をしまい、ドアを開けて部屋を出て、それを閉め、ゆっくり歩いて行くと、Pentagon 先生が教壇にもう立っておられたのを見て、まず経験した。この学校へ来て以来、図画の講義を一番前の席で受けられなかったのは、今回を入れて二度しかない。いつもの席にいないと欠席だと思われるかと(それほど Pentagon 先生はぼくをまだ覚えておられないかもしれないが)、時間の終り頃に一度だけあった挙手の機会に、「けばけばしい」と答えて存在を示しておいた。
 同じ経験の二度目も、放課後 Jack と、他に誰もいなくなった(気がついたとき、2 年生の FJW 君が来ていたが)編集室で、やはり解析をしていたせいで起こった。掃除当番だったことを思い出し、「掃除やった!」と、Jack の頭から浴びせるように叫び、飛び出すと、ぼくの班の女生徒たちがすることになっている 19 番教室(生徒議会の行なわれる階段教室
(注 1))の廊下はすでに水拭きされている。18 番教室の前にいた Twelve にも応じないで走って行くと、保健室から出て来られた HRA にバッタリと出会った。帽子を取って礼をして、何かいわれるだろうことを期待したが、Craw 先生は何もいわれない。「掃除、忘れました」といって、すぐにまた編集室へ戻った。(つづく)
引用時の注
  1. 本来は化学の講義室。

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