2013年6月2日日曜日

駅へ懇願に


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 9 月 27 日(木)晴れ
Sam: 1951 年 9 月 28 日(金)晴れ
Sam: 1951 年 9 月 29 日(土)晴れ[つづき]

 零時半、サイレンが鳴って授業が終わる。引き止めた連中にホームに入ってくれと頼み、先生のところへ行く。「ただいま、すぐホームに入って…」の放送が二回ばかり繰り返された。先生は事務室の電話のところにおられた。なかなかうまく行かないらしい。ホームへ行くと、掃除が途中ほどまで出来ていて、廊下や教室の周りに寄りかかっていた男女生徒からブーブーいわれた。先生が来られるまで少し待って貰いたいといっておく。やがて来られた。先生が電話された結果では、やはり駄目だった。しかし、われわれはどうしても六時二十四分のでなければならないと、無理とは分りながら主張した。そして、今度は電話でなく口頭で聞きただし、六時二十四分にして貰うよう懇願することになる。九時二十六分のになっても不平をいわないで参加するよう、一応要望しておいた。それで解散。ぼくと NTM 君が自転車で(一台しかなかったので、一人が乗り一人は歩いた)駅へ行く。
 昨日とは違った顔の人がおられた。「昨日、団体申し込みに参りましたが、時間が変更になるとかの電話をいただきましたので、確かめたいと思って来ました」と最初に説明し、最後に二水高校 8 ホームであることを告げる。「その通り! 輸送課の方から書類が返って来ている。」「そうですか。弱ったなあ。どうしても六時二十四分になりませんか。同じ学校の生徒が大部分、六時二十四分ので行くのに…。立ち続けでも何でも構いません。」「うん。だから困るんだ。二水高校何ホーム三十名、何ホーム三十一名と、そんな申し込みばかりで一杯になってしまったんでんね。君たちのは、もう一日早ければよかったんだ。」「輸送課に問い合わせていただけませんか。」「あぁ、一応電話してみましょう。」[つづく]

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