2013年8月26日月曜日

Vicky が懸命に/書き続ければ


高校(1 年生)時代の交換日記から

Ted: 1951 年 11 月 30 日(金)曇り[つづき]

 生物の時間には、昨日の「話の泉」で最初に誰かが反対に答えたことを習った。(前から知っていることだから、「習った」というより、「出て来た」というべきか。)
 社会の時間、先生が入って来られる前に、Vicky が何か懸命に鉛筆を動かしていたので、隣席のぼくは、紫中の田中先生の時間に Sam が何か書いてくれるのを待っているような錯覚に陥った。そして、「労働問題」の箇所で試験に備えて気をつけておくべき事項を先生が口述され、それを筆記しなければならないことも知らないでいた。Vicky が悪いことでもしていたように、やや飛び出て見える目を異様に輝かせながら、何を書いていたのかぼくが永遠に知ることのないだろう紙片をノートに挟んで、鉛筆を取り直したので、やっと自分のなすべきことに気がつき、あわてた。——表紙に工場の煙突が三本描かれている教科書をきょうで終わる。


Ted: 1951 年 12 月 1 日(土)(注 1)

 いまから書き続ければ、Sam がこの二週間に使ったページよりも沢山のことがあるだろう。しかし、きょうの午後は何も「積極的に得」たり、「能率的に理解して摂取し」たりしなかった。
 両脇に体重を託し、腹部を両手のひらが握っている棒に近づけ、足をどうかしてから、頭を 360° 回転させてその上に上がるという動作は出来ないとしても、おまけに自分の周りにいる少なくない勤勉家たちをして、ぼくの…。(注 2)
引用時の注
  1. ノートに日付けはなく、Sam とノートを交換して手にしたばかりのノートの Sam の 11 月 29 日付け日記に続けて書いてある。しかし、続く私の日記は 12 月 2 日付けで、そこには前日 Sam に会ったことが記してあるので、この日付けが推定できる。
  2. 「体育の時間に鉄棒の逆上がりが出来なくて恥ずかしく思っているので、その上、学課の勉強でも何人かに負けて悔しい思いをしたくはない」ということを途中まで書いたのである。

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