2013年8月18日日曜日

自分を励まさなければ/学生俳句連盟句会の句


高校(1 年生)時代の交換日記から

Ted: 1951 年 11 月 25 日(日)雨

 もっと自分を励まさなければならないと思う。


Ted: 1951 年 11 月 26 日(月)雨、強風

 辺りを枯れ色と灰色に染めつけながら、冬が踊り込んで来た。
  お(凍)りついてる
  ラスは寒く
  んまんと咲く
  も(霜)の花
こんなので、五円を使うまでもあるまい。まだ、霜の花が出来るほど寒くもない。(注 1)

 先生方がレントゲン検査に行かなければならないので、四十分授業だった。しかし、レントゲン検査は水曜日に延期になったとかで、「授業料を損した」という者や、何を「儲け」たのか、「儲けた!」と喜ぶ者が出た。
 国語乙。昨日、小坂神社で行なわれた学生俳句連盟の句会の話と、先生が選者となって選ばれた句の鑑賞が、この時間の授業の全部だった。黒板に書かれた十数句の中から、各自がよいと思う三句に挙手する方法で選んだベスト・スリーの中に、先生が秀逸とされたのは一つもなかった。
 1. 石蹴って少年草枯の野横切る
 2. ……
 3. コンクリートの溝つきて枯草
先生が選ばれたのは、このような、調子の狂ったものだった。(二番目の句も、技巧的なものだったが、忘れてしまった。)兼題の句を作って出した Jack の作が、二句まで少し点が入ったといって、彼は大いばりだった。面白いものだ。出してみればよかった。

 辛い。辛い。辛い。確かに、それは励ましになる。しかし、そんなものに励まされたくない。自分でもっとやってみないで、何が出来るか!
引用時の注
  1. 「こがらし」で折り込み都々逸をつくるというのは、NHK ラジオの番組「とんち教室」の聴取者への宿題だったか。「五円を使う」は、「葉書で投稿する」の意。

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