2013年8月3日土曜日

二年生も分らない/自己叱責の壁


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 11 月 14 日(水)

 Funny の消息を。松竹の作品募集に応募するんだって。本気らしい。俳優を七人使うもので、原稿用紙 50 枚以内とか。彼は、なかなか映画に興味を持つようになって来た。「映画鑑賞帳」とかいうのを持っているが、それには、彼の鑑賞した映画の題名と俳優の名と主題歌が書き連ねてあったっけ。批評などは書いていないらしい。
 さあ、大変だ。教科書の11 ページ、問題 2 の (6) だ。
(注 1)


これではどうも違うらしい。もう一度よく考え直してみなければならない。昼食時間、委員会室にいる二年生に聞いてみたが誰も分るものがいない。反対に、説明してやらなければならないような始末だ。そこで、彼らにこんな問題は?といって、次の連立方程式を出題してみたら、案の定、出来なかった
(注 2)
  x2 − y2 − 2(x+y) = 0  (1)
  x2 + y2 = (1/4)(1 − 8xy)  (2)
引用時の注
  1. 問題を書いてないが、Sam の翌日の日記にある修正した図から見当がつく。絶対値記号つきの 2 元 1 次連立不等式であり、Sam は「昨日のは絶対値を考えていないんだなということに、やっと気づいた」と記している。
  2. 日記のこの辺りには、当時、私がこれを解いた形跡がないので、いま試みたところ、容易に解けた。そのあとで、日記帳の後ろの方のページの間に、これを解く計算を記した別紙を見つけた。その紙には、二次方程式の根を書き下すところで間違いをしていて、Sam に正答を示され、訂正の計算を再度記している。答は、x = 5/4, y = −3/4 と x = 3/4, y = −5/4 の二組。[まず (2) 式を整理すると簡単な形になることに気づけば、二次方程式を解く必要もなく求まる。]

Ted: 1951 年 11 月 14 日(水)晴れ

 自負すべき何ものもない。——これほどの自己叱責はあるまい。しかし、自負は常に頭をもたげようとしている。そして、厳しい壁が自分を固める。壁の中で伸びる。壁が邪魔になり打ち壊す。その後に、前よりも大きな自分を包容し得る壁を造る。

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