2013年9月26日木曜日

原因さえ突き止めれば…


高校(1 年生)時代の交換日記から

Sam: 1951 年 12 月 25 日 X'mas(火)曇り

 有無(「ウーム」だ! "あるべきものがない" という意味)。これほどとは思わなかった。有史以来の大変動だ。信じられない!
 失望して死んでしまうかも知れないと思った。考えないでおこうと思えば思うほど、なお強いその反対の態度に驚く。
 反省! 反省しなければならない。
 Tragheit!
(注 1)いや、それ以下かもしれない。
 谷川徹三が『文化論』の中の「人間の回復」でいっている「人間の回復の第二の問題」、それが失われたのか!
 反省は、ただ心を苦しめ、もがかせる。何か原因がなければならない。それさえ突き止めれば、あとは、その対策を考えるのは難しくない。
(注 2)

 「うーえだ君、うーえだ君、…。」五回呼んだ。いないらしい。せっかく来たのに。明日からは、もう来たくても来れないのだゾ。来年だ。来年まで待てよ!

 Neg が来た。表に稲穂と歯車、裏に双葉が二本の図案が施されている銀貨! 音をたてて手のひらに落ちた。彼はいっていた、正月前に済ましておかねば、と。
引用時の注
  1. "Trägheit" と、a に変音記号をつけるのがが正しい。ドイツ語で「怠惰」を意味する。私がこの言葉を理解したのは、大学でドイツ語を習ってからだっただろう。
  2. Sam にしては珍しい気持の落ち込み方である。具体的な理由を聞かなかったと思う。2 学期の通信簿の成績が悪かったのだろうか。

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