2012年11月28日水曜日

ヨウコ先生を試した?


高校(1 年生)時代の交換日記から

Ted: 1951 年 6 月 29 日(金)雨、のちやむ

 暗かった。一限目、黒板の前に立たれたヨウコ先生の白いブラウスでさえも、くっきりとした線を見ることが出来ない。声さえも見えないような気のするほどで、授業はとても進められず、自習になった。隣のオタケ君に少しの手ほどきをしたりしていたが、自身は何もすることがない。何かしないと、先生が回って来られたときにとがめられそうだが、簡単な問題を解いていたのでは面目にかかわるし、たいして難しくもない問題で困っていれば、なおさらだ。

 先生はグラフを持って来て、ぼくに見せて下さった。関数のグラフじゃないよ。われわれがどのような成績を取っているかのグラフだ。赤と青の印で得点が積み上げられている。誰のが一番高いと思うかい。Vicky のだ。この間の 20 点の差で逆転させられた。

 その悔しさをぼくに示し与えた先生に対して、計算力を試してみようと(そういうつもりではなかったが、あとで先生から、そういう試みじゃないのかねといわれた)、HN 君の持って来た問題を尋ねた。先生は紙を持って来て、ぼくの机の上で解き始められた。最初は、ぼくの考えた手順と違わない。ただ、速い。x を y で表すところまで 5 秒足らずだ。それから、一昨日ぼくが回り道した方へは行かないで、すぐにもう y の答えが出ている。あっけない。

 一般社会の発表で、コウ君は YMG 先生から猛烈に突っ込まれた。「…とは何を意味しますか」、「…とはどういうことをいいますか」、「…とはいつですか」、「いま、なんとおっしゃいましたか」などなど。「恐れさせた、とはなんですか」という質問もあった。コウ君は「アー」「エー」の間投詞を連発してから、「恐怖をもたらしたのです」と答えた。これは質問がむしろ変で、答えは立派だ。しかし、コウ君の発表には「国王を廃(ハッ)し」「徴兵(ビヘイ)の制度」[()内は彼の読み方]など、誤読がずいぶん多かった。

 コウ君が黒板に書いている間に NW 君が発表したが、演劇をやるときと同様、抑揚たっぷりに話すので、ぼくは笑いをこらえていなければならなかった。彼はナポレオンの没落まで話した。先生と彼の間で次の問答があった。「どこまで行ったのですか。」「…」「まだ、現在まで来ないのですか。」「はい。」「では、いつ来ますか。」「調べて書いたメモをなくしたので…。」

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